Sunday, April 22, 2012

皇室のスケープゴート


初めて松井石根という名前を知ったのは中国系アメリカ人作家アイリスチャンが著した「レイプオブ南京」という本を読んだときだった。初版では彼が南京事件の張本人だと書いたが、その後の版でアイリスチャンは意見を改訂し、松井は大虐殺の間に病気だったので、本当の担当者は朝香宮だったというビューを確立した。
松井石根についてもっと調べてみたが、彼は日本に帰国した後、日中戦争における双方の死者を記念するため、本郷の静岡県熱海市に南京の方向に向かって観音を立ち、毎朝観音経をあげていた。しかし、彼は結局極東国際軍事裁判において起訴され、東条英機などのA級戦犯と一緒に処刑された。
私は彼が他の戦争での役割をよく知らないが、ただ知っているのは南京事件の責任者の裁判した時は、彼が朝香宮のスケープゴートになったそうだ。もちろん彼は完全に無実だと言えないが、彼よりもっと直接責任を持っていた朝香宮はそのまま非難されずに「逃げた」ということが非常に不公平だと思う。日本の人たちはもしこの歴史を知っているかどうかを聞きたくなった。そして、日本の歴史教科書で皇室メンバーが戦争の罪を犯したということが書いてあるかどうかも知りたくなった。そして、朝香宮の戦争責任と言えば、もう一つのことを思い出した。2009年ドイツ、フランスと中国が合作した「ジョンラーベ」という映画は南京事件に基づいた作品だが、中は朝香宮が登場したシーンがいくつもあった。期待通りに、「ジョンラーベ」は日本で公開されなかった。しかし、この映画の監督によると、公開を持ちかけてきた日本の配給会社があったが、朝香宮が登場するシーンをすべて削除するという条件を提案したため、監督に拒否された。私はこの条件はなかなか面白いと思う。なぜただ朝香宮のシーンを削除して欲しかったが?もしかして、この配給会社は皇室のあどけないイメージを維持したがっていたからだか?人間宣言の60年後の今はまだ皇室に汚点をつけてはいけないと考える人が存在することは私にとっては不思議だと思う。
      松井石根によって建立された興亜観音。観音像は松井石根が転戦した南京周辺地等の戦場の土を                       材料として作られた

3 comments:

  1. 最近私は軍国主義教育に関する材料を読みました。当時の教育の中で、宗教の成分が多かったです。帝国大学に入る前に必ず神社に参拝し、儀式を行うそうです。その宗教のような儀式は中国の愛国主義教育ととても似ていると思います。だから天皇は「人間宣言」を発表しても、アメリカの脅迫のせいだと思う人がいるでしょう。

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  2. この記事凄く勉強になりました。今の日本で天皇は象徴的な存在に過ぎないとは言われていますが、でも天皇は日本人にとって凄く敏感な話題だと思います。朝香宮が登場するシーンの削除を要求したのは配給者の決定だったのでようか、又は皇室からの圧力があったのでようか。どちらとしても、皇族が起こした罪を直接的に話したりするのを避けようとする日本社会の雰囲気を見せてくれる例ではないかなと思いますが。

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  3. このポストを読んでとても勉強になりました。実は、今でも天皇が神様だと信じている人がいます。私は人間宣言を調べていた時に、ある情報によるとその宣言の言葉はすごく曖昧で、天皇が神様ではないという事をはっきり否定していなかったそうです。

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