Sunday, March 11, 2012


            「オバマ大統領は原爆投下について謝罪すべきか?」また、「隣国を侵略した日本は謝罪すべきか?」というような質問に答える前、まず「当時の被害者とそ の人たちの子孫は一体何を求めているか?」ということを考えなくてはいけないと思う。今を生きる私たちはなかなか被害者の立場に立って考えるのは難しい。ただできる のは、被害者たちの声を聞くようにすることだ。去年上田敦子先生の東アジアの人文科学の授業で、大江健三郎の「ヒロシマノー ト」を読んだ。原爆被爆者の日記や自伝を取り上げている作品だ。あまりにも悲しすぎて、最初の何十ページしか読まなかったのに、驚くことばかりだった。この本を読む前、私は被爆者たちがきっと悲しみに包まれて、自らの苦境の理解を求めていると思ったが、現実はそれとかなり違うそう だ。被爆者たちの多くは死にかけたのに、自分たちが長く生きられないという事実を冷静に受け入れ、恨みなどのことも全然考えずに、単純に静かに残り の時間を過ごしたがっていたそうだ。同情されたくなかったし、謝罪や補償も求めたくなかったそうだ。こんな人たちに、謝りの言葉や補償よりももっとすべきことは、もう二度傷つけないという約束、そして、プライベートな空間を作ってあげることだと思う。そう考えたら、たとえオバマ大統領が広島と長崎の住民に謝 罪しても、本当に喜ぶのは多分政治家たちと少数の住民にすぎないと思う。そして、オバマ大統領は原爆投下という決定を下した人たちを代表していないし、今の広島に住んでいる人たちは被害者たちを代表していないし、事件に関係のない人間が、事件に関係のない人間に対して謝罪することはどれぐらいの意味がある か、そして、誠意を伝えられるかどうかは難しい問題だと思う。しかし、私たちはまだ出来ることがある。これは子孫たちに公平な歴史を伝え、歴史の繰り返しを防ぐことだ。

3 comments:

  1. 私もオバマ大統領に謝罪を要求するのは無理だと思います。彼は確かに米国を代表する人物ですが、広島原爆とは関係のないひとですので彼に直接的に謝罪を要求するとしても、心からの謝罪は期待することができないと思います。原爆で死ななくてもいい民間人が沢山犠牲になったのは事実なんですので「人道主義的な立場から言うと、残念な事件だった」位のコメントは期待することができるかもしれませんが、謝罪にはオバマも応じないと思います。それから、もし日本が米国に謝罪を要求しようとしたら、まず日本も過去のことについて隣の国にちゃんと謝罪しなければならないと思います。

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  2. 私はオバマ大統領が謝る事にはあまり意味がないと思います。大学二年生の時に、「実際的な倫理」という哲学クラスを受けて、このような話題を勉強しました。哲学的な問題は、現在の人は前の世代の過ちを謝ることが本当にできるかという事です。現在の人は責任を持っていないから謝れないという視点があります。私もそう考えています。オバマは謝ったらいいシンボリックジェスチャーにすぎないと思います。

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  3. 歴史は戦争で勝った人が書いたので、どんなひどいことがあっても、「残念だけど戦争を終わるために原子爆弾を使ってしまった」のような言葉だけを貰えるのでしょう。謝ることは無理だと思います。でも、今皆が原子爆弾の影響力をわかったので、今から歴史を繰り返さないように頑張ることができると思います。

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